堺筋沿い、近代的なビルに囲まれた漆黒の木造建築は、国の重要文化財「旧小西家住宅」です。
この建物は、明治3年に薬種商として創業した「小西屋」(現コニシ)の店舗兼住居として明治36年に建てられたものです。薬種商として創業した小西屋は、後に洋酒や工業用アルコールの販売などを手掛けて成長を遂げました。戦後は接着剤の会社「ボンドのコニシ」として知られています。
谷崎潤一郎(たにざきじゅんいちろう)の『春琴抄』に描かれる道修町の薬種商は、小西邸の屋敷、暮らしがモデルともいわれています。現在このお屋敷は「旧小西家住宅史料館」として公開されていて、船場の商い、商家の暮らしや文化をうかがい知ることができます。なお、見学はWEB申込による完全予約制となっています。史料館公式サイトでご確認ください。